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ナイロビだより [第39号]ナイロビのニュースから考えるソマリアのこと
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理事  佐久間典子

6月11日午前8時過ぎ、ナイロビの中心街のアンバサダー・ホテル近くで手持ちの爆弾が爆発し、十数人の死傷者が出ました。当会ではムインギ県にレンタカーで行く場合の待ち合わせに決めている場所です。この日、スタッフは公共の遠距離バスで早朝に移動していたため巻き込まれずに、無事でした。

遠距離バスを使う場合は、まず事務所からマタトゥ(乗合自動車)に乗って町中に向かいます。その終点から歩く道筋からほど近いところに、米国大使館がありました。1998年8月、アルカイダによる爆破事件で200人以上が亡くなっています。

朝日新聞のウェブサイトの記事(6月11日23時43分)によると、「ソマリア系を含む犯行グループの多数はまだ拘束されていない」とのこと。今回の事件にも「米国などが、ソマリアのイスラム過激派の犯行の可能性を含め捜査している」と書かれています。

1991年以来、全土を支配する統一政府がないソマリアは、ケニアの隣国。「過激派」の疑いがある人間も、武器も、入ってくるのは難しくはありません。そのソマリアで今年1月、ケニア国境に近い南部の村々が、アルカイダが潜伏していると見る米軍により空爆され、多くの村の人たちが犠牲になりました。

前月、2006年12月には、エチオピアがソマリアの暫定連邦政府軍を支援して進軍。首都モガディシュを制圧していたイスラム法廷評議会軍を敗走させ、ソマリア南部をほぼ制圧しました。約20年前、オガデン地方をめぐる紛争で、ソマリアはエチオピアに敗北。そのエチオピア軍の駐留が続く3月末から4月初め、モガディシュにおいて、エチオピア軍とイスラム勢力の戦闘がありました。4日間で1000人以上が死傷したといわれています。

ケニアにおいて、2004年、ソマリア暫定連邦議会が発足、翌年、暫定連邦政府が設立、その年にソマリア入り、と少しずつ進んできた平和への動きはどうなるのでしょうか。

かつてソマリアには4-4-4-4制の教育制度がありました。それが壊れてしまって16年。内戦が始まったとき生まれた子どもは、のびのび学ぶことを知らずに、高校生の年齢になります。1日も早く、ソマリアに平和を、そしてこどもたちに学ぶ機会を、と祈ります。


(2007年6月発行 会報第39号「ナイロビ便り」より)